なぜきれいでやさしい彼女に恋人ができないのか
容姿も良く、性格もやさしく、とてもかわいらしい女性なのに、
「どうしても恋人ができない」 と悩んでいる女性がいます。
ある日、僕のところへ相談を持ちかけてきた女性もそうでした。
彼女は24歳で、ある大手商社で働いています。
とてもかわいらしい女性です。
ですから、会社の男性社員も彼女のことを放ってはおきません。
複数の男性が彼女に交際を申し込んできました。
大手商社に勤める男性ですから、みんな優秀な人ばかりです。
頭も良く、仕事もできます。
しかし彼女は、すべて交際を断ってしまうのです。
そして、「わたしには、なぜ恋人ができないのかしら」 と悩んでいるのです。
彼女には夢がありました。
目の色が青く、金髪でハンサムな外国人を恋人にする、という夢です。
彼女が就職先を商社に選んだのも、商社に勤めていれば、
そんな外国人と知り合うきっかけがあるのではないかと考えたからです。
しかし残念ながら、配属先が経理部だったので、外国人と知り合う機会はまったくありません。
それでも彼女は、
「いつか理想の、かっこ良い外国人が私の前に現れて、私にプロポーズしてくれると
信じているのです。その日がやってくるまでは、わたしは誰とも付き合いません」 と言うのです。
心理学に 「シンデレラ・コンプレックス」 という言葉があります。
「シンデレラ」 は、姉妹たちからいじめられて不幸せな生活を送っていた一人の女性が、
高貴な王子様から愛されることによって不幸せな生活を抜け出し、
夢のようなきらびやかな生活を手にする、という物語。
いわば、そのような白馬に乗った王子様が、自分の前に現れるのを
いつまでも待っていたいという気持ち、これを 「シンデレラ・コンプレックス」 と言います。
ただ残念ながら、このような心理的傾向の強い女性は、
幸福な恋愛を手にすることはむずかしいのです。
なぜなら、彼女の夢は、たんなる幻想に過ぎないからです。
もちろん恋愛に対して、夢を抱くのは悪いことではないのです。
「彼と、小さな緑色の壁の家で、仲良く暮らしたい」
「もし彼と結婚したら、新婚旅行にヨーロッパにいってみたい」
そういった夢を描くのは、彼との関係をより楽しいものにしてくれるでしょう。
しかし、その夢が、子供じみた、実現することが不可能であるような幻想では困るのです。
「いつまでも恋人ができない」 と悩んでいる女性には何も行動せず、
理想的な幻想ばかりを追っている女性が多いのです。
こういった女性は、たとえ条件がすべて整った 「理想の男性」 と
交際できるようになっても、その恋愛は長続きしません。
- 「彼の目は青いけれど、目が小さいのが気に入らないわ。もっと大きい目の人でなければ、わたしはイヤだわ」
- 「髪の毛が金髪なのはいいけれど、ちょっと色がくすんでいる。もっと明るい色の金髪じゃなければダメよ」
- 「外国人がいいって言っても、どこの国でもいいってわけじゃない。ドイツ人ではなく、フランス人がいい」
- 「外国人といっても、お金持ちでなければダメ」
せっかく 「青い目の、金髪の外国人」 が現れても、
どんどん欲張りな気持ちが出てきて、そんな不満が出てきてしまうのです。
そして結局、「あなたはわたしの理想の人じゃないわ」 といって、別れてしまうのです。
結果的に 「白馬の王子様」 はいつまで待っても現れず、「永遠の愛」 も育ちません。
心理学では、こういった女性は、自分自身へのプライドが強いと同時に、
男性への理想も高いことがわかっています。
心のどこかで、「わたしみたいに、いい女はいない」 と考えているのです。
そして、どのような男性を見ても、
「彼は、わたしのようないい女にはつり合わない。
もっともっと、いい男でなければ、わたしと付き合う資格はない」
と思えてくるのです。
では、こういう人はどうすればいいのでしょうか。
それは、もっと相手と自分との関係を重視すべきなのでしょう。
幻想を捨て、自分自身をよく見つめなおすべきなのです。
自分と相手との波長が一致したとき、「愛することの喜び」 がわかってくるはずです。
たとえ 「理想の男性」 ではなくても、心から愛され、心から愛する喜びがわかってくるのです。
その喜びがわかった人が 「運命の人」 なのです。
そして 「永遠の愛」 が生まれる時です。
◆まとめ
恋愛への幻想が大きすぎる女性は、幸福な愛を手にすることができない。
「運命の人」 に出会って、愛し愛されることの喜びを理解しよう。