いいケンカがいい関係を作る

ある女性が、こんなことを言っていました。

3年交際した後に結婚しました。
彼女は結婚して半年で、27歳。ご主人は4歳年上の男性です。
勤める会社では中堅社員で、部下も何人かいます。

最近、彼女は彼に我慢できない不満を持っています。
結婚する前は、彼はとても 「気前のいい男性」 だったのです。

彼は一緒に食事をする時は、

「え!こんな一流ホテルの豪華なレストランでいいの?」
「お金は大丈夫かしら」

と思えるようなところばかりに彼女を連れて行きました。
プレゼントも月に一度は必ずくれるのです。

しかも 「こんな高価なもの、もらっていいのかしら」 と思えるような品物ばかり。


そんな 「気前のいい男性」 と結婚すれば、
「夢のようなぜいたくな生活ができる」 と彼女は楽しみに思っていたのです。

ところが結婚して、彼の態度はガラリと一変してしまいました。
人が変わったように 「ケチな男性」 になったというのです。

彼女が作る料理にも 「もっと質素なものでいいよ。お金がもったいないから」 と文句をつけます。

新しい家具を買いたい、自動車を買い替えたい、もう少し住み心地のいい家に引っ越したい、
という相談をしても 「必要ないよ」 と取り合ってくれません。

彼女の不満はそればかりではないのです。
それ以上に彼女には、頭にくることがありました。

それは、彼女に対してはケチケチしたことばかり言うくせに、
会社では部下などに気前良く、自分のおごりでみんなを食事に誘ったりと
大盤振る舞いしていることなのです。

彼女とすれば、「もっとわたしを大切にしてよ」 という気持ちなのです。
たしかに、困ったものですね。

ただこれも、この話ばかりでなく、一般的にどんな男性でも持ち合わせている
性格のひとつではないかと思われるのです。


男性は人の前で 「気前良くする」 のは、
「あの人は、たいしたものだ。なかなかの男だ」 と人から認められたいからです。
認められることで、男としての自尊心がくすぐられるのです。

この話の彼が、職場の部下たちに気前良く大盤振る舞いするのは、
部下から 「あの人は太っ腹だなあ、男らしい人だなあ」 と敬愛されたいからでしょう。

結婚する以前に、彼女の前でなにかと気前のいいところを見せたのも、
彼女の愛を自分だけのものにして、

「この人と付き合うことができて、本当に良かった。わたしって幸せ者だわ」
と思われたかったからでしょう。

ところが、結婚したとたん、彼は彼女の前では 「ケチケチした男性」 になってしまった。
ここに、言ってみれば、男心の微妙なところがあるのです。

簡単に言ってしまえば、彼は 「安心してしまった」 のでしょう。
結婚によって、一人の女性を自分のものにした、ということに安心したのです。

「もう気前のいいところを見せる必要もないかな」
「彼女はもうどこにもいかないのだから」

と彼は考えたのでしょうね。


さて、こういう男性と今後もうまくやっていくには、どうすればいいのか考えましょう。
その方法は二つあります。

ひとつは、我慢すること。
彼の言うことに逆らわず、不満があっても自分の胸の中にしまいこんでしまうこと。
でも、これは解決策にはなりません。女性の悔しさが増えていってしまうだけです。

もうひとつは、あなたが日頃不満に思っていることを、
彼に思いっきりぶつけてしまうという方法もあるのではないかと思います。

一方が一方的に我慢しなければいけない関係は長続きしません。
結局どこかで破綻してしまうはずです。

ですので、不満を言って、自分の気持ちを彼にわかってもらうのです。
そして、お互いに、不満を解消する方法を探すことが大切です。


男と女の 「いい関係」 というのは一般的に、一度もケンカをしない関係を言うのではありません。
時にはケンカをし、自分の思っていることをお互いにさらけ出して口論しながら
その後にはしっかりと仲直りできる関係を言うのです。

長年幸福な生活を送ることのできる夫婦、恋人同士の多くは、
実はたくさんのケンカをしてきたことを知ってください。

それは、それだけ、たくさんの仲直りをしてきたということでしょう。
仲直りできる関係を 「いい関係」、仲直りできない関係を 「すぐダメになる関係」 というのです。

もちろん本当に相性のいい 「運命の人」 同士であれば、ほんとのケンカをすることはありません。


◆まとめ
男が 「気前のいいところ」 を見せたがるのは、人からの敬愛を求めているから。
そんな男性心理を理解しておこう。




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