男のこんな一面への心配りも忘れずに
前回までのお話は男性特有の心理状態についてお話してきました。
今回のテーマはどうして男性は急に子供みたいになってしまうのでしょうか?
ということに絞ってお話していきましょう。
長く付き合っていくうちに、女性の前でいばるようになったり、
自尊心を傷つけられることに腹を立てたりするようになる彼ですが、
男性にはこういう一面があることも知っておいてもいいのではないかと思います。
年齢的に成長し、見かけは大人になった人であっても、
男性はいつまで経っても 「子供じみたところ」 が抜けないものです。
ある男性は結婚して五年にもなり、三歳になる子供いる立派な大人であり、
一人前の父親なのですが、小学生の頃に集めていたというウルトラマンや
怪獣のキャラクター人形を今でも捨てられないでいるのです。
それどころか、すごく大切そうに部屋の本棚に飾り、
休日にはその人形で怪獣ごっこをやって楽しそうに遊んでいるというのです。
奥さんは、
「もう父親になったんだから、そんな趣味は卒業したら」
と嫌味を言うそうですが、ご主人は奥さんの言葉に耳を傾けようとはしないのです。
それどころか、「うるさいな、黙っていてくれよ」 と怒り出す始末。
実はこのような男性は何も珍しい存在ではありません。
少年の頃にファンであったマンガの主人公に大人になってまでこだわっていたり、
子供の頃から趣味であったミニカーのコレクションを今でも続けていたりという男性は
一般的に思われる以上に意外と多いのです。
東京や大阪といった都心部にあるゲームセンターへ行ってみたことがありますか。
日中はさすがに姿がありませんが、夜ともなれば、
ビジネススーツをきっちりと着こなした三十代ぐらいの会社員が
夢中になってゲームで遊んでいる光景をよく目にすることができるはずです。
心理学に 「幼児性」 という言葉がありますが、男性は年齢的には成長したとしても
この 「幼児性」 という性格はなかなか抜けないものなのです。
そして男性の 「幼児性」 には、ひとつの特徴があるように思えます。
それは先のウルトラマン人形の男性に見られるような、超人的なヒーローへの憧れです。
ウルトラマンに限らず、スーパマン、仮面ライダーやドラえもんといった
人並みはずれた能力を持っているヒーローたちです。
この言葉が彼を喜ばせるで、男性には旺盛な競争心がある、「負けられない」という
意識が強く、女性の前でいいかっこうをしたがる、という意識があることを指摘しました。
そういう一種のヒロイズムの精神が、
ウルトラマンやスーパーマンへの憧れを生み出すとも考えられます。
マンガや映画に登場する超人的なヒーローの姿に自分を重ね合わせる、つまり 「同一化」
することによって、男性は自己満足を得ているとも考えられます。
「同一化」 とは簡単に言えば、自分を他の人に重ねて一体感を得ようとすること。
ほら、あなたも芸能人が見につけている服とか小物を揃えてみたこととかありませんか?
一緒の物を身につけることで芸能人に少し近づいてみる、これが 「同一化」 です。
男性のヒーローへの憧れもこれと同じことなんです。
好意的にいえば、これが忙しいビジネス社会で必死になって働いている男性に、
いい気分転換、つまりいいストレス発散にもなっているんですね。
ですので、ここでも男性のこんな 「幼児性」 に接して、
「あなたって、いつまで経っても幼稚なのね。バカみたい」
などと、さげすむようなことを言ってはいけないのです。
あなたもそんな男性と一緒になって遊んであげなさいとまでは言いませんが、
男性にはそういう性質があることを知って、「やりたいようにやらせてあげる」
といった配慮を持ってあげてもいいのではないでしょうか。
そういう女性に対して、男性は、
「彼女はなかなか理解のある人だな」 と好感を抱くものなのです。
わかってくれる女性に対しては、男性は心を開きます。
そして、限りない愛情を注いでくれるものなんですよ。
◆まとめ
男性の子供じみた趣味に対しては、やりたいようにやらせておこう。
そういう女性を、男性は好きなのだから。