家庭の安定は男の仕事にも影響する
今回のお話もある夫婦の体験談を元に、家庭と仕事のバランスについてお話しましょう。
二人は新婚一年目の夫婦で、夫は仕事が大切で一日中働いているような人でした。
仕事以外のことは頭になく、家庭は全部妻にまかせっきり。
この彼は一週間に50時間のカウンセリングとセミナーの講義や執筆もしていたそうです。
ある日、妻は夫にもっと一緒に過ごす時間を作って欲しいと頼みました。
何度も夫に孤独感や傷心を繰り返し訴えていたのです。
時には夫があまりに忙しいので、手紙で感情を訴えてきたこともあったぐらいです。
ただ、その手紙は怒りや悲しみ、恐怖や後悔の念がいっぱい込められていました。
手紙の細かい内容は省略しますが、カンタンに言えば
「もっとあなたと一緒に居たい」
「仕事のことばかり考えて、私と一緒にいたくないのではないでしょうか」
「少しも相手にしてもらえなくて本当に淋しい…」
私はあなたの人生のお荷物にはなりたくない。
小言ばかり言いたくもありません。
でも、こんな毎日が続くと私の気持ちなんて
どうでもいいと思っていると考えてしまいます。
こんな彼女の心情が書かれている手紙だったんですね。
僕はもらったことありませんが、こんな手紙をもらったら焦りますよね。
夫は彼女の手紙を読み終えると、妻よりも仕事や相談者のことに
時間やエネルギーを集中させすぎていたことを認めることができました。
でも、彼だって彼女をないがしろにしてしまっていたのは
けっして愛していなかったからではありません。
まったく気付かなかったというわけでもありません。
ただ、それを表現する時間と心の余裕がなかっただけなんです。
彼は、ただ単純に一生懸命働いて、多くのお金を稼ぐことが
妻や家族の幸せにつながると考えていたんです。
でも、その手紙を受け取ってからは、仕事と家庭への配分を変えるようになったんです。
いままでは一日に8人の相談者を相手にしていたのを7人にして、
1時間早く帰宅できるように時間を作りました。
妻を8人目の相談者として、一番重要な相談者として扱うようにしたんです。
そのときは小さな愛情表現もあれこれと自分なりに実行するようにしました。
たったこれだけでも効果はみるみるうちに現れて、
彼女は充足感や幸せを感じることができるようになりました。
それだけでなく、夫自身も同じように生活に張り合いができて
幸福感に浸ることができるようになったのです。
愛情に満ち溢れた幸せな家庭生活を実感できるようになると、
人生に対する限りない欲求や功名心のようなものは自然におさまっていきます。
彼は仕事のペースを落として、ゆっくり人生を歩むようになっていったんです。
すると、不思議なことに、家庭内だけでなく仕事面でも
次々とうまくいくことが重なって、知らないうちに大きく伸びていったのです。
家庭内がうまくいっている時は、仕事もそれと比例して成功の一途をたどります。
これが彼が自らの経験で得た貴重な教訓となりました。
男性は、自分の家族から愛され、信頼されていると感じられるようになった時
自分の中に大きな自信が湧き上がって来ることを実感できるようになります。
また、仕事上で接する人も含めて、周囲の人間からも認められたり
信頼される自分を感じることができるようにもなるんです。
男性を生かすも殺すも家庭次第といったところでしょうか。
最愛の女性の幸せは男性の幸せにも繋がることをもう一度思い出してください。
たしかに仕事も大切ですが、まず家庭や彼女を大切にしてみてくださいね。
それが結局は全てがうまくいくための原点なんですから…。
◆まとめ
男性は愛され信頼される環境があれば更に大きな力を発揮できる。
女性の幸せが男性自身の幸せに繋がることを理解する必要がある。